<< 「コジ・キ印 130」★私的小説風妄想生活日記★10月7日『この頃は誰も口を聞いてくれないから僕は淋しくて気が狂いそう』 | main | 「コジ・キ印 132」★私的小説風妄想生活日記★10月10〜11日『ドカドカうるさいR&Rバンド』 >>

スポンサーサイト

  • 2009.12.22 Tuesday
  • -
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

一定期間更新がないため広告を表示しています


「コジ・キ印 131」★私的小説風妄想生活日記★10月9日『フルムーンパーティーによおこそ』

それは、突然の報せだった。
若かりし頃の仲間が一斉に集う為の召集令状が届いた。
この仲間は、バンドや演劇とかの仲間ではなく、ある意味特種な集団だ。
今から十年以上も前になるだろうか、道端でゲリラ的に手品の人形を操り、通行人を立ち止まらせ、ショーをしながら実演販売をする、ジョニーセラーという集団があった。何故ジョニーかというと、人形の名前というか、商品名がジョニーだったから。
その人形ジョニーはたちまちの内に売れに売れ、バブルの崩壊も屁でもなく、ジョニーセラーは毎日の如く宴を繰り広げていた。
外人はいるは、ゲイはいるは、パンクスはいるは、画家はいるは、舞踏家はいるはで、

『ここは何処だ?本当に日本か!?』

と、我に返ればついついうたぐってしまう事がしばしばあった。
特に驚いた、というより度肝を抜かされたのが、正真正銘、本物のヒッピーに出会った事だった。
もう、絶滅危惧種、いや、絶滅していたものだと思い込んでいたヒッピーがまだ存在していたのだ。
…………………………
まあ、興奮して書いたものの、それだけの話しなんだが…。
その頃はジョニーを売っては、あちこちの祭(といっても、神輿や屋台の出てる様な浴衣姿の祭ではなく、山一つ借り切った、大音量のテクノパーティーだったり、海辺で催される、月の祭、命の祭という音楽イベント。ちなみに、こういう場所に集まるのは100%ラリ公である)に行き、アレしてコレしてナニして、やりたい放題やっていた。が、ジョニームーブメントもそう長くは続かず、売りに出かけても、その日の食いぶちくらいにしかならず、あっさりとジョニーはこの世から姿を消した。
その後、ジョニーセラー達は結婚したり、ちゃんとした社会人になったり、逮捕されたり、プータローを貫き通したりと、様々な道を歩んでいたのだが、この連休を利用して全員集合しようと誰かが言い出した。
奇跡的に全員のスケジュールが空いており、即決で、今は人里離れた山奥に住むボスの家に集合する事になった。

男は、和歌山方面から来る、SBとSWちゃん一家の車に便乗させてもらい、一足先に出発したのだが、また別の家に寄ってから行くらしい。
ま、いいかと思い、山道を車に揺られていた。
2時間くらいすると、民家はなくなり、急な坂を登り切ると、庭で焚火をしている一軒の農家の家に到着した。
家の主人、奥さん、子供達、客人が庭のカモを一羽シメて出迎えてくれていた。

「やあ、いらっしゃい」

「どおも初めまして、大地といいます」

「大地君、大ちゃん、よろしく〜、パズゥ(仮名)です」

「どーもー、トポちゃん(仮名)でーす!こんにちはー」

「あ、どうも、大地です、初めまして」

「大地君!大ちゃん!よろしくねー!」

挨拶もそこそこに家の中に入り、トポちゃんが、

「さあさあ、話しは後にして、まずは乾杯乾杯」

色んな形のグラスにビールが注がれ、乾杯。次いで、自家製ハーブの紫煙が回り出し、トポちゃんが、

「大ちゃんはその風貌からすると、音楽とかやってんの?」

「まあ、一応…」

「カッコからすると、レゲエとか?」

「いや、パンクです」

「パンクかあ、俺は好きやで、あのスタイル、ワンコード、ツーコードでやり切るあの姿勢はええと思うで?」

「カッコイイですよね、あーゆーの、でも僕がやってるのはスリーコードとかやから、ハードコアパンクとはちょっと違うんやけど…、あ、でも、そんなんもやってた頃もありましたよ」

「大ちゃんてさあ、甲本君に雰囲気似てるよな〜?」

「え、甲本君て、甲本ヒロトの事?」

「そうそう、彼はねえ、すごくピュアなんよね」

「あの、さっきから甲本君甲本君て言うてはりますけど、お知り合いなんですか?」

「うん知ってるよ、でね、彼はすごくピュアなワケよ、あの歌よりももっとピュアなんじゃないかなあ?」

「へーぇ、そーなんですかあ」

「大ちゃん、ちょっと握手してみて?」

「あ、はい…」

と、握手すると、

「やっぱり、甲本君もね、こんな手ぇしてたよ」

「でも、そんなんで似てるって言われたら、ファンの人に怒られるわ〜、まあ、めっちゃ影響受けてるから、個人的には嬉しいけど…」

「うむ!大ちゃんがそういうんやったら、遠くない未来、彼と必ず逢えるわ!それは絶対!」

「ああ、そんなもんなんですか」

「そんなもんやねん!そんなもんやねん!ほんでな、俺な、今、天然劇団石川診療所っていうアーティスト集団の主宰やってんねん!大ちゃん俺に力貸してくれへんか?」

トポちゃんはそれからも力強く説得してきたのだが、過去に同じようなトラウマがあったので、

「う〜〜〜ん……」

と、頭を抱えていると、突然、ボ・ガンボスの『時代を変える旅に出よう』が爆音で流れてきた。
振り向くとパズゥさんがニコニコしながら体を揺すっていた。

「あ、ボガンボや」

と言って、鼻歌なんかを口ずさんでいたら、

「大ちゃん歌へたやな〜あ」

「パンクやからねぇ、絶叫オンリー」

そこからは音楽の話しで盛り上がってしまい、トポちゃんの、天然劇団石川診療所の件は自然に流れた。
トポちゃんは、

「じゃあ、後でみんなでギター弾いて遊ぼう!」

と、大はしゃぎしていたが、そのトポちゃんが、K・Oしたので、その日は何となく一日が終了した。

トポちゃんが面白いのは、子供達に、

「トポちゃん何歳?」

と聞かれる度に、

「ワシはなあ、よんじゅうろくまんさんぜんきゅうひゃくななじゅうろく歳じゃあああ!!うっそでっすよーお!!」

という必殺技があり、何回も何十回も、子供達にソレをやっていた。
笑っていたのは子供達だけでなく、大人達も同じなのは言うまでもない。

家の主人であるパズゥさん夫妻は田舎暮らしなので夜は早い。
子供達はもちろん、SB、SWちゃん夫妻も旅疲れでダウン。トポちゃんはいつの間にか帰っていた。
一人だけポツンと取り残されたので、仕方なく夜風にあたりに外に出た。
満天の星空だった。
しばらくは飽きもしないで、ただ、ボケ〜っと眺めていたのだが、田舎の夜風は涼し過ぎる。
名残惜しく中に入ると、パズゥさんが起きて一服していた。

「寝れませんのん?」

「うん、不眠症がひどくてね〜ぇ…」

というと、パズゥさんは一服ご馳走してくれた。


明日から本格的に宴が始まる。

スポンサーサイト

  • 2009.12.22 Tuesday
  • -
  • 14:28
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

コメント
コメントする









calendar
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< October 2017 >>
sponsored links
ランキング参加中
人気blogランキングへ にほんブログ村 メンタルヘルスブログへ
selected entries
archives
recent comment
  • 「コジ・キ印140」★私的小説風妄想生活日記★5月3日『あの歌が思い出せない』
    めたぼ (07/15)
  • 「コジ・キ印140」★私的小説風妄想生活日記★5月3日『あの歌が思い出せない』
    佐々木 (06/17)
  • 「コジ・キ印140」★私的小説風妄想生活日記★5月3日『あの歌が思い出せない』
    ジェームズ (05/12)
  • 「コジ・キ印140」★私的小説風妄想生活日記★5月3日『あの歌が思い出せない』
    道隆 (01/04)
  • 「コジ・キ印140」★私的小説風妄想生活日記★5月3日『あの歌が思い出せない』
    サキューン (12/30)
  • 「コジ・キ印140」★私的小説風妄想生活日記★5月3日『あの歌が思い出せない』
    ナーマソフト (12/25)
  • 「コジ・キ印140」★私的小説風妄想生活日記★5月3日『あの歌が思い出せない』
    ポリエモン (12/21)
  • 「コジ・キ印140」★私的小説風妄想生活日記★5月3日『あの歌が思い出せない』
    俊之 (12/03)
  • 「コジ・キ印140」★私的小説風妄想生活日記★5月3日『あの歌が思い出せない』
    ポコラーニャ (11/24)
  • 「コジ・キ印140」★私的小説風妄想生活日記★5月3日『あの歌が思い出せない』
    ゆきぴこ (11/13)
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM